粟粒結核まとめ

結核

粟粒結核とは

 どうも
 呼吸器の情熱です!喉が痛いけど頑張ります。

 今回は粟粒結核についてです。本題に行きます。

 そもそも
 粟粒結核とは?

多量の結核菌が短期間に、あるいは繰り返し血流に入り、全身に散布性病巣が形成されるもの
 血行性に播種し、2臓器以上に活動性結核病巣を形成した状態。


 分類としては
 早期蔓延型→若年者において初感染に引き続きリンパ血行性に起こる
 晩期蔓延型→初感染から長時間を経過した成人に起こる(免疫抑制などにより誘発)

粟粒結核の症状

 発熱、咳、食思不振、倦怠感、喀痰、体重減少、頭痛、息切れ、意識障害などの症状がある。
 不明熱の鑑別として挙がることが多い。

 37度以上の熱は97%程度ある(ほぼ全例)。

粟粒結核の画像と診断

 胸部X線では
 全肺野均等に直径1~2mm前後の粟粒陰影
 を認めるが、初期に判断は難しい。
 
 胸部CT検査では
 びまん性・血行性に粒状影
 を認める。ARDS合併症例では当初から浸潤影が混在することも。

 診断では培養や組織生検が有用。
 粟粒陰影でも、まずは3連痰
 その他、培養としては尿・髄液なども。→尿中抗酸菌培養や髄液検査

 診断困難例では組織診が有効。
 肺・肝臓・骨髄
 が有用とされる。
 TBLB、肝生検、骨髄検査、眼底検査などを行う。

粟粒結核の予後

 85%が治癒するとされている。
 10%は結核による死亡がある。

 全体的に予後不良
 重症例や末梢血リンパ球数が低値だと予後は悪くなる。
 
 予後因子としては
 高齢、ARDS合併、意識障害、BUN上昇
 とされる。

粟粒結核における合併症

 ①結核性髄膜炎を合併していないかの確認。
 合併していれば、ステロイドの治療や脳室ドレナージも検討。

 ②ARDS合併に注意する。
 抗結核薬を使用していた場合は初期悪化の可能性、薬剤性肺障害の可能性もあるため、
 介入が難しい。ARDS合併は比較的多い。
 呼吸状態が悪化する可能性があることや、ステロイドは必要時使用可能。

粟粒結核の治療

 肺結核の治療に準じるため
 2HREZ+4HR
 で治療開始する。

 重症結核として3HRを追加することが多い。

まとめ

 粟粒結核は予後が悪いため、早期介入・早期治療が重要です。
 
 初期悪化という言葉が出たため、
 次回は初期悪化について勉強したいと思います~

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